【講座報告】ウェーブ市民企画講座「生きづらさを考える~子どものために今大人ができること」

2月23日(土)

西宮市男女共同参画センターの市民企画講座として

「生きづらさを考える~子どものために今大人ができること」

を開催しました。

講師の桜井智恵子さん(関西学院大学大学院教授)は、

「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」という季刊誌の創刊時から編集をされています。

私はこの本をとおして桜井先生を知りました。

長女はアトピー性皮膚炎がひどく、人見知りも強くて、

思った以上にしんどかった子育て期に、この本に出会いました。

この本を読んで、

子育てに正解はないんだ。

まよって決めたらいいんだ。

ということをじわじわと自分の中に落とし込んでいきました。

桜井先生は今回の講座で、まず、

「この中で自分のこと好き!いけてる!って思う人」と質問。

約40人中6人の手が上がりました。

私はちょっと迷い、

友人がぴしっと両手をあげているのを見て(笑)

小さくあげました。

2年前には、あげられなかっただろうな。。

子育てだけじゃなく、自分にも、じわじわと、OKをあげられるようになっている日々。

「手を挙げた人は、まわりに助けてくれる人がいる人なんですよね。」

という桜井先生の言葉にうなずく。

今の社会は、学校は

( 今と言っても始まりは1960年代から。私達もどっぷりその中で育っている)

「業績承認」だそうです。

なにか達成できたからほめられる。

でも、本当は

「存在承認」していきませんか。

あなたがそのままで、そこにいてくれて、ありがとう。

私たちのしんどさは個人の自己責任に置き換えられています。

本当は、 様々な社会状況でしんどくさせられているのでは?

社会にお金がない?

経済が落ち込んでいる?

本当?

桜井先生によると、

世界の1%が82%の富を持っています。

一般市民は18%のお金を分け合っています。

今日本では

1機100億の戦闘機を100機購入することを検討しています。

保育所ひとつ作るのにかかるのは2億です。

そのお金の使い方、おかしくないですか?

「ちゃんとする 」

「がんばる 」

そして、今回の講座のタイトルにもなった

「生きづらさ 」

どれも日本語としてわたしたちは理解できます。

でも翻訳できない言葉だそうです。

日本人だけが内面化する言葉。

Personal is political.

( 個人的なことは政治的なこと)

1960年代のフェミニズム運動のスローガンであり

桜井先生が講座の中でもおっしゃっていた言葉です。

子どもオンブズとして

子どもの問題に個別救済というカタチで関わってきた桜井先生に

ひとりひとりの問題の背景には社会の課題があるんだよ

と教えていただいた時間でした。

私たちalittleの活動は、

さまざまな個人、社会の課題に、支え合いで今をしのぎつつ、

同時に、この問題がいかに社会で作り出されているか、

ということと向き合い、行動する活動なのかな、と思っています。

市民企画講座は、参加者の年齢層が幅広く、

普段なかなかalittle に関わることのない男性の参加もあります。

こういう学びの活動も、こつこつ積み重ねていきたいと思っています。

(kyoko)