ひとり親支援プロジェクトコーディネーターのつぶやき

1家庭にひとりコーディネーターが付き、コーディネーター以外のスタッフが実際のサポートに入るという形で8月から第一期4家庭のサポートが始まりました。

私は、コーディネーターを担いつつ、実際のサポートにも入っています。現在第一期として4名の方のサポートが進行しつつ、サポート枠残り6名の方とも連絡を取っています。私自身はa littleで5年間ほど、産前産後を中心とした家事サポートを続けてきて、コーディネーターも経験していますが、今回のひとり親を対象としたサポートにはたくさんの共通点があると感じています。

最初の面談などで多くの方が、「今まで誰かに家事や育児をお願いしたことがない」とおっしゃいます。そして「私がサポートを受けていいのか…。ほかにももっと大変な人がいると思う」という言葉が出ることもあります。これは切迫早産の方であれ、産後のワンオペの方であれ、どの方もおっしゃることなのです。そして、今回のひとり親のみなさんもそうでした。

お一人ずつお話を聞いていくと「こんなに大変なのだから誰かに頼っていい、頼って欲しい」との思いになります。でも、頼ることは容易なことではないのです。私達は誰かに頼ってきた経験が極端に少ないからでしょうか、頼ることは「自立」に反するとの思いがあるのでしょうか、一人で頑張ることが大人として大切なことと教えられてきたからでしょうか。

面談では、助け合うことが当たり前という「新しいモデル」になって欲しい、「ぜひ利用してください」とお伝えしています。また、サポーターの存在についてもお話します。活動ではサポートに伺うのは、研修を受けた市民サポーターです。ご近所に住むご家族の役に立ち、喜んでもらえることが何よりも喜びになるのです。それがサポートする人、される人ではなく、お互いにとって必要な関係であることをお話しし、利用していただいています。

私がサポートに伺う家では、幼稚園生や小学生のお子さんと過ごす時間が多いのですが、その時間は楽しみの時間です。石ならべをしたり、ブランコに乗ったり、ボードゲームをしたり、最新のYouTubeを見せてもらったり。刺激と喜びでいっぱいです。その間、親は一人で用事を済ませることができるので、普段以上にスムーズに片付けることができます。その様子を見ることが、私にとっては喜びで、帰宅するときには私の心はとても明るくなっています。

そろそろ第1期の方のサポート12回が終了します。みなさんにとって誰かに「手伝って」というハードルが下がればいいなと思っています。その誰かがa littleの私達であればいいなという思いでサポートに伺っています。責任を感じつつ、楽しみつつ、喜びを享受しつつの毎日です。(大和陽子)